THE 77TH REGULAR CONCERT

早稲田吹奏楽団第77回定期演奏会


    

早稲田吹奏楽団第77回定期演奏会
本演奏会は終演いたしました。
次回定期演奏会は2018年1月13日(土)
@府中の森芸術劇場で行います。

ABOUT

ワセ吹とは

早稲田吹奏楽団(通称ワセ吹)は、早稲田大学唯一の公認インカレ吹奏楽サークルです。早稲田大学をはじめ様々な大学、学校の学生が集まり、各学年40名程度、総団員数は160名にも迫る大所帯で活動しています。 年2回の定期演奏会を中心に、長野県での98カレッジコンサート出演、都内の小学校や福祉施設からの依頼演奏、早稲田祭でのミニコンサートなど、数多くの演奏機会をもっています。 有志で出場している吹奏楽コンクールにおいては、三年連続都大会本選への出場、二年連続銀賞受賞という結果を頂くことができました。 当楽団はたいへん多くの団員が在籍していながら「全員がレギュラーである」をモットーに、演奏会のプログラムをいくつかに分割し、奏者を入れ替えることで団員全員が出演する演奏会を実現しています。 練習以外にも、スキー旅行やパート旅行など多くのイベントを通して、パート・学年などの垣根を越えて交流を深めています。


Program

龍とドラゴンとでは、その意味が異なることをご存知だろうか。前者は東洋において神として崇められる存在、後者は西洋において悪魔として恐れられる存在である。 本曲は音の配置が西洋的な一方、主題は明るく華やかで、神としての(東洋的な)龍を彷彿とさせる。ブラスによる輝かしいファンファーレが冒頭を飾り、スネアドラムの快活なリズムと、それに伴ったバスドラムの音色が、一見オリエンタルな主題を果敢に呼び出す。繰り返される主題により、空は段々と煌めきを増してゆき、最高潮まで盛り上がった勢いのまま、曲は威風堂々たるフィナーレに収束する。曲想はまさに、天に昇りゆく龍が輝く様である。

サモン・ザ・ドラゴン

P.グレーアム
曲のタイトルにある北斎の版画とは、「富嶽三十六景」のことを指す。この作品群は、人の心に根ざした富士山を多くの視点から版画として北斎が切り取ったものである。この曲もまた、日本人の心に根ざした概念としての富士山を切り取ったものであるように感じられる。たとえば、日本人ならばだれもが「富士山」と言われれば、青空のもと、地に根を生やしてどっかりと居座るあの雄大な姿が思い浮かぶ。つまり、日本人にとって「富士山」とは、もはや概念なのである。この概念的な心象風景を日本の旋法と西欧のハーモニーの融合によって曲せしめたのが本曲である。
また、本ページをPCで開いた際に流れるBGMも、本曲のホルンソロによる主題である。

Mont Fuji 富士山〜北斎の版画に触発されて〜

真島俊夫
一時期コンクールを中心に大ブームを巻き起こした作品。コンクールでは制約上かなり大幅にカットされているが、今回はその魅力を15分まるまる余すことなく、さらにステージ上の効果も最大限に生かしてお届けする。
タイトルの通り曲は3つの途切れることない楽章からなる。1.Luminescent Creatures(発光生物)は、光の届かない深海に光る生物を。2.Leviathan against Kraken(クラーケン対リヴァイアサン)では、マッコウクジラと巨大なタコの激しい争いを。3.The Blue Whale(ブルーホエール)では、穏やかな海を悠々と泳ぐ美しい鯨の姿を描写する。これらを表す打楽器の特殊奏法にも注目いただきたい。

3つの交響的素描「BLUE HORIZONS」

F.チェザリーニ
曲はクラリネットとダブルリード、金属打楽器の静かな響きに始まる。それぞれの音の雫は、水彩の絵の具が水の中に静かに落ちるように淡い色合いを残して立ち消える。曲の展開とともに、音の粒は数と勢いを増してゆき、極彩色の渦の中へと聴衆を引き入れる。水の中に取り残された多くの色は、次第に互いの色を打ち消し濁っていくが、徐々に彩度の高い色味を取り戻していき、最後には豊かな色合いを優しく水面に浮かべ幕を閉じる。
「メタモルフォーゼ」とは、変容、変態の意味であり、ここにはヒトの心のあり方を写したと作者は言う。特に音楽的には、調性と拍子が大きく変容するが、この変化の振れ幅こそが作者の狙いであり、その表情の"変容"をお楽しみいただきたい。

メタモルフォーゼ〜吹奏楽のために〜

川合清裕
タイトルは仏語で"La forme de chaque amour change comme le Kaléidoscope”の発音をそのままカタカナにしたもの。日本語に訳すと「それぞれの愛のかたちは万華鏡のごとく変化する」となる。
タイトルが仏語であることからもわかるように、フランス音楽的なパッセージを多く伴う作品。特に、M.ラヴェルには大きな影響を受けているようで、彼の筆致を蘇らせたかのような精緻な採譜である。また、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」に印象を受けたであろう楽想も現れる。
オーボエによる妖艶なソロや、サックスアンサンブルの艶かしさには本能の愛を。間に挟まれる勇壮な楽想には心情の愛を。それぞれ感じ取ることができるであろう。

ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ

天野正道
総演奏時間25分。全5楽章。編成もアルトフルート・コントラバスクラリネット・イングリッシュホルンを含む超大編成と、コンサートのメインとしてこれでもかと言わんばかりの存在感を放つ大曲。
5つの楽章は、それぞれがまったく色合いの異なる楽想であるものの、その全てに共通のパッセージを多く持つことで乖離しきらないものとなっている。高昌帥による作品としては極めて新しい曲であるため、(現時点では)あまり全曲演奏される機会に恵まれていないが、合奏に参加する楽器その全てに輝きをはなつ場面が用意されており、まさしく”吹奏楽のための”協奏曲である。
朗々としたファンファーレに端を発する本曲が、演奏会のフィナーレまで息をつく間もなく皆様をお連れする。

吹奏楽のための協奏曲

高昌帥